徹底した顧客志向で有名な、靴のECビジネスを手がけるザッポスは、自分に勇気と希望をくれた。

今までのECと最も彼らが違うところは、顧客への「感動」を提供できるところ。先進国の消費者の飽くなき欲求を越える(経験)価値を、彼らは靴の ネット販売(※ 服やバッグも扱ってるようだ)で提供している。

顧客の期待を圧倒的に上回るサービス提供の仕組みを、徹底した企業文化のもとに実行している。正直言って、こんな顧客志向の怪物みたいなネット企業 は聞いたことがない(もはやネット企業だなんて呼ぶのも馬鹿げてるかも)。

ザッポスの”神話”は、書籍にこれでもかというほど書かれているので、自分が思ったことや気になった内容を忘れずに記しておこう。

『ザッ ポスの奇跡』を読んだ感想メモ】

  • ネットとホテルをくっつけたようなサービス。(観点は違うけど)ペルソナなんての話をとうに越えている、と思わされる。
  • 「『パーソナルかつエモーショナルな(心に触れる)つながりを築くこと』が一番のゴールだ」。まさにWOW。
  • いわゆるエンゲージメントのベストプラクティス。顧客エンゲージメント、社員エンゲージメント、両方凄い。
  • 社員と顧客との接点(ザッポスだとコールセンター)にリソースを投下している。顧客接点から「頭」が始まって手足が伸びてるような会社。
  • あらゆる面での一貫性。企業としてのパーソナリティが感じられる。
  • CEOのトニー・シェイは、1990年代にアドネットワークの会社をつくってMSに売ったビジョナリー。
  • 感動は人と人の交流で創られることも多い。ネットの革命の一つは「コミュニケーション」にあるので、つまるところネットを介した”感動”は、 「人」によってつくられるものなのかもしれない。
  • コンピュータがどんどんpevasiveになると、UIなんてものはほとんど認知の視界から消えてしまって、ユーザが気にするインタフェース=” 人”によるサービスが大事になりそう
  • 日本人の方が得意なんじゃない?
  • 他に感動のきっかけになりそうなのは・・、身体性かな。内蔵にぐっとくるヤツ。その点では、マスメディアのクリエイティブは凄いや。建築もそう。

ザッポスのサイトを見ていると、Zappos Core Valuesというザッポスの行動指針をみつけた。10個ある。3つ目の”Create Fun and A Little Weirdness“が個人的に気に入った。A Little Weirdness(少し気違いじみてる)くらいいを心がけよう。

Create Fun and Little Weirdness

さらに、Core Valuesに関する紹介ムービーも(少々陰気くさいBGMは、CEOの空気感とリンクしてる気がするのは僕だけかな)。

残念ながら自分はあまたのネットサービスを使ったけれど、一度も「感動」はしたことがない(インターネットそのものの可能性に感動として武者震いすることは多々あるけれど)。

1年ぐらい前のある朝、通勤でいつもの西小山駅から電車に乗って、帰ってきたら、朝は地上にあったはずの駅が地下になってたのを体験し、鳥肌がたつ ほど感動した。疲れてたせいか「やっぱ感動っていいなー」(同時に、建築ってすげーな)なんて単純に思ったと同時に、どうやったらネットを使ってもこんな 感動を提供できるのかなと、それ依頼頭の片隅で悩んでいた。

そんな課題意識の中、ザッポスはひとつの答えを提示してくれた。

#以下の本、ホント最高。うれしくて、起業した友達に僭越ながら1冊プレゼントしてしまった。このような機会を与えてくれた著者の石塚しのぶさん(ブログTwitter)に感謝します。これもザッポス神話の力。

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